日帰りの場合は、日帰り専用の入口をくぐる。といっても、中に入れば旅館の玄関と隣り合わせのため、同じホールを経由して浴場へ向かうことになる。階段を降りると浴場の入口だ。日曜日の午後3時、男湯には誰もいない。
浴場入口の廊下にはコインロッカーがある。狭いながらソファーもある。しばしの休憩に役立つ。脱衣所は3畳程度の空間。浴場への引き戸を開けると、更に階段がある。降りると浴場だ。
浴槽は2つ、手前が熱め、奥が温め。手前の浴槽はジャグジー付き、奥の浴槽は底に砂が敷かれた温い湯が湧いてくる。浴場内には熱めと温めを交互に入ると心身に効果があるとの説明書きが掲示されている。手前の浴槽から溢れた湯は砂湯の浴槽へ一部が流れ込む。砂湯浴槽の湯口の湯は源泉、飲めるようだ。この浴槽から溢れた湯が排水溝へ流れ去っていく。
湯に際立つ特徴はなく、さらりとした素直な印象を受ける。砂の間から湧き出てくる感触は絶妙で、少々くすぐったく感じる。砂湯は温いため、この季節にフィットする。
砂湯へ湯口から注がれている湯は源泉とのこと、何の抵抗なく飲める。味わいも素直だ。洗い場にも源泉が供給されている。
脱衣所の表示によれば加温、循環式とのこと。塩素系薬剤も使用とのこと。料金が料金だけに、日帰り客で混雑することはなさそうな気がする。
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古湯温泉 鶴霊泉
源泉名 富士町第2源泉(鶴霊泉)
0952(58)2021 HP
佐賀郡富士町古湯875
アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)
源泉36℃ PH9.28 自然湧出 ジャグジー浴槽あり
ドライヤー、シャンプー、石鹸あり 100円ロッカーあり
700円
2005/8/7
■再訪 2011/4/3
浴場の洗い場には畳が敷き詰められていた。以前は切り出した石が張られていた。
畳はひやりとした感触がなく、滑りにくく、肌あたりがやさしい。
浴場の砂湯には目を閉じてじっとしている先客が2人、つい眠ってしまいそうな心地よさが身を包む。